うさぎを飼われている方は、完全な室内飼育のため交流がなく、飼育方法や病気に関する情報不足で悩まれていることが多いです。
当院では、学校や幼稚園などで飼われているうさぎの飼育指導などの活動をしており、うさぎの飼育に関するアドバイスなども行っています。うさぎの診療実績も多数ございますので、病気治療だけでなく飼育に関するお悩みもお気軽にご相談ください。
ここでは、うさぎに多い病気と初期症状についてまとめました。ここで挙げた症状が全てではありませんので、元気がない・食欲がない・いつもと様子が違うなど、気になる様子があれば自己判断せず、早めにご来院ください。
季節ごとの飼育方法
春 | うさぎさんを最も飼育しやすい季節です。暖かくなってきて、冬毛が夏毛に変わる季節なので毎日ブラッシングをしてあげ毛球症にならないようにしましょう。 |
---|---|
夏 | 暑さには、とても弱いので室温と湿度には注意しましょう。 ケージの置き場所は、風通しの良い場所に置きます。夏場の強い直射日光や高温は、日射病や熱射病の原因になります。 冷房しない締め切った部屋や、風通しが良いからといって、窓辺で直射日光のあたるような場所には置かないようにしてください。 部屋に冷房をいれている場合は、冷房で室温を一定にしている場合は問題ないのですが、冷房を切ったり入れたりをひんぱんにする部屋などでは、温度変化が激しいのでかえって良くありません。 また、冷房の風に直接当たらない場所においてください。この時期、餌が腐りやすいので食べ残しには注意してください。 水はきらさないようにして、新鮮な水をたっぷりあげてください。湿気にも弱いので、特に梅雨の時期は、他の時期に比べまめに掃除してあげてください。 |
チェックポイント!
- うさぎさんのケージの位置
・エアコンや扇風機の風が直接当たらない場所にしましょう。
・直射日光の当たらない場所に置きましょう。 - ご飯の管理
ペレットや牧草・チモシーは新鮮ですか?
夏場は食べ物が傷みやすく開封したペレット、チモシーも湿気をグングン吸い取ります。
乾燥材を入れていても開け閉めが多いので、乾燥材を過信せずに賞味期限まで日があっても、匂いを嗅いだりして確認しましょう。カビ発生や虫がわく時もあります。
うさぎさんが食べなくなったら新鮮味が失われています。新しいものに取り換えましょう。 - 水分の補給
うさぎさんはお水をたくさん飲む時期です。
新鮮な水は切らさないようにしましょう。 - 野菜の管理
野菜や果物は傷みやすいです。外出する前にもしも果物や野菜が残っていたら取り除いてから外出してください。
古い食べ物はうさぎさんのお腹の中で異常発酵し、うっ滞、鼓腸症を引き起こす原因にもなります。 - 換毛
ブラッシングをこまめにやり、うさぎさんが毛を飲みこまないように注意してあげましょう。(毛球症にならないようにしましょう。)
毛の艶がなくなったり、食欲がない、抜け毛の異常、目に生気がない、元気がなくてケージから出てこない、うずくまっているなどの症状は具合が悪いサインなので、病院へ連れて行ってくださいね。
秋 | うさぎさんが過ごしやすい時期です。繁殖にもむいている時期です。 寒くなってきて、夏毛が冬毛に変わる季節なので欠かさずブラッシングをしてあげましょう。 この時期も毛球症にならないようにしてあげてください。 朝晩と日中の気温差も激しい時期で雨の日も多いです。 寝る前や雨の日などは地域差もありますが冬の注意点を参考にしてください。 |
---|---|
冬 | 冬は、暖かくします。ケージの置き場所は、暖房した部屋に置くのが1番良いです。 この時、暖房の風が直接あたらない場所に置いてください。しかし、暖房を切ったり入れたりを頻繁にする部屋などでは、温度変化が激しいのでかえって良くありません。 保温方法は、部屋全体を暖める、ケージに毛布をかける、段ボールで覆う、小動物用のパネルヒーターを入れるなどです。 |
チェックポイント!
- うさぎさんのケージの位置
・窓に近い場所は冷たい外気が直接影響するので、窓から離しましょう。
・エアコンやヒーターの風が直接当たらない場所にしましょう。
・ドアの開け閉めの際の風は思っているより寒いものです。
ドアの近くや、隙間風が入るような場所にケージをおかないように注意しましょう。 - 室温の保持
窓には厚手のカーテンで隙間風、冷たい外気で部屋を冷やさない工夫
結露は室温を下げますので対策が必要です。 - うさぎさんがいる低い位置の温度管理
冷たい空気は下へ、温かい空気は上にたまります(理科だよ)。
エアコンの室温はあげます。私たちはヌクヌクですが、足元は冷えていませんか?
うさぎさんは低い位置にいるので、もしかしたら寒いかもしれません。
エアコンよりも電気代が得な電気ファンヒーターはおすすめです。
低い場所にも置けて、うさぎさんの低位置も暖かくなります。 - お部屋の湿度管理
暖房を使用し、空気がカラカラに乾いています。
うさぎさんに適した湿度は30~70%です。60%前後を目安に加湿器等で調節しましょう。