スティーブ
大下動物病院を開院して3年目(平成11年)の秋、一匹の子犬が運び込まれました。保護していただいた方の話によると、堺市内のある神社の境内に3匹の子犬が捨てられていたそうです。そのうちの2匹は発見された時、すでに死亡しており、運び込まれた子犬だけがかろうじて生きていたとのことでした。生き残った子犬も、おそらくカラスに襲われたと思われ、全身傷だらけで瀕死の状態でした。病院で預かり治療する間にその子犬は病院で生活するようになりました。名前はアメリカに住む親友の名前を貰ってSTEVE(スティーブ)と名付けました。元気に育ったスティーブは輸血用の血液を提供することで、多くの仲間を救いました。また、トレーニングのモデル犬として多くの飼い主様にトレーニングの重要さをアピールしてくれています。私たちは彼の業績を讃え、感謝の意を示すため、病院のシンボルとして彼のシルエットをロゴマークにしました。来たときは小さかった子犬も、今年で12歳となりました。最近ではすっかり白髪が増え、耳も遠くなりましたが、まだまだ元気です。あと何年、一緒に過ごせるかわかりませんが、老後を快適に過ごせるよう、願っています。